2025年10月29日水曜日

2025年10月28日火曜日

2025年10月27日月曜日

2025年10月26日日曜日

2025年10月25日土曜日

アシモフ「科学発見シリーズ10 原子力ってなに?」を読んだ

アイザック・アシモフ、(監訳)竹内均 「科学発見シリーズ10 原子力ってなに?」教育社、1982年
を読んだ。
原子核や原子核反応についての易しい科学史絵本。良い本だと思う。原子力という言葉は物理の文脈ではあまり使われないので、少し違和感がある。

2025年10月24日金曜日

2025年10月23日木曜日

2025年10月22日水曜日

2025年10月21日火曜日

2025年10月20日月曜日

アシモフ「科学発見シリーズ9 原子ってなに?」を読んだ

アイザック・アシモフ、(監訳)竹内均 「科学発見シリーズ9 原子ってなに?」教育社、1982年
を読んだ。
原子についての易しい科学史絵本。良い本だと思う。

2025年10月19日日曜日

2025年10月18日土曜日

2025年10月17日金曜日

2025年10月16日木曜日

2025年10月15日水曜日

小暮「現代天文学史」を読んだ

小暮智一「現代天文学史」2015年、京都大学学術出版会
を読んだ。

本書では現代天文学を百名程度の天文学者の人生と研究を概観することで、現代天文学の発展を学ぶことができる。通常の天文学の歴史の本では扱う年代が本書よりも何倍も長いことが通常である。本書ではそこまで昔にはさかのぼらす、現在の天文学の研究に直接の萌芽から始めるので、天文学の勉強に役立つという意味で実践的であり、教育的である。非常に良い本だと思う。もし本書を大学生以前に読んでいれば、私は天文学者を志していたと思う。本書をこれまで読まなかったことを私は非常に残念に思っている。 著者は2025年5月22日に98歳で亡くなった。

本書は様々な角度から何度も私を粉砕した。

天文学や天文に関わる物理学の専門家にはかつて天文少年、天文少女ではない人が多いらしく、特にそのような理論の専門家はアマチュアの天文家の間では常識的な天文知識をことを全く知らないだけでなく、知らないことを当然のようにふるまったり、知らないことがむしろ正しいのかと思っているようなふるまいをすることがよくある。私はそのことに疑問を抱かなかったし、多くの理論の専門家がそのようなことをいろいろなところで言っているのだから、天文少年ではなかった私も安堵し、自分の不勉強を棚に上げるだけでなく、むしろ自分が正しい側にいるのだと思っていた。本書を読むまでは。

本書を読み、私は誰でもできるアマチュアの天文学の素朴な観測を行わず、何も知らないことを恥じ、むしろ何も知らないほうがかえって良いと考えていた自分の態度を恥じ、かつて天文少年や天文少女が知っていることを何も知らない宇宙物理や天文の理論の専門家の自己正当化する態度に自己の不勉強を正当化できる理由を見つけて安堵していた自分を心の底から恥じた。

私は天文学の職業的な研究現場のことについても詳しくないが、日本には世界に誇る素晴らしい成果も部分的にはあるが、日本の大学や天文台の全体を見ると最先端の研究機関としては足腰が弱いとは感じていた。その理由は私にはよくわからなかった。本書を読んで、日本は欧州に比べて現代的な天文学の歴史があまりにも薄いためであるとはっきりと分かった。また、技術や思想だけでなく研究者そのものが欧州から移動しつづけている米国は欧州の研究の歴史をうまく引き継いで発展させているが、日本は欧米の研究者の定着がなかったため、米国のようには速やかな発展はできるはずがないと分かった。日本が天文学の貧弱さを克服するためには、日本に住む人々が天文学への愛と情熱を数百年間少しずつ増していく以外に手はないだろう。焦ってもしかたがない。

本書を読んでいると、私が以前から知っていた天文学者の印象が崩壊することが度々あり、私は天文学者や天文学をほんとに何も知らないと自覚し、ただただ自分の無知を恥じるばかりであった。




2025年10月14日火曜日

2025年10月13日月曜日

2025年10月12日日曜日

2025年10月11日土曜日

2025年10月10日金曜日

アシモフ「科学発見シリーズ8 すい星ってなに?」を読んだ

アイザック・アシモフ、(監訳)竹内均 「科学発見シリーズ8 すい星ってなに?」教育社、1982年
を読んだ。
彗星についての易しい科学史絵本。彗星が天文学や物理学の中心的問題だったときがあったと知ると敬意を払わないといけないと感じる。

2025年10月9日木曜日

2025年10月8日水曜日

2025年10月7日火曜日

2025年10月6日月曜日

2025年10月5日日曜日

アシモフ「科学発見シリーズ6 ビタミンってなに?」を読んだ

アイザック・アシモフ、(監訳)竹内均 「科学発見シリーズ6 ビタミンってなに?」教育社、1982年
を読んだ。
ビタミンについての易しい科学史絵本。アシモフは非常にバランスの取れた選択をしている。

2025年10月4日土曜日

長岡「統計力学」を読み終えた

長岡洋介「統計力学」1994年、岩波書店
を読み終えた。

統計力学の本をたくさん読んだ経験がないのでよくわからないが、
可もなく不可もなくという感じの統計力学初学者向きの教科書である感じる。
名古屋大学での通年の講義をもとにしていること。
量子力学を知っていると読みやすいと思う。

2025年9月30日火曜日

アシモフ「科学発見シリーズ5 細菌ってなに?」を読んだ

アイザック・アシモフ、(監訳)竹内均 「科学発見シリーズ5 細菌ってなに?」教育社、1982年
を読んだ。
細菌についての易しい科学史絵本。勉強になる。

2025年9月25日木曜日

アシモフ「科学発見シリーズ4 恐竜ってなに?」を読んだ

アイザック・アシモフ、(監訳)竹内均 「科学発見シリーズ4 恐竜ってなに?」教育社、1982年
を読んだ。
恐竜についての易しい科学史絵本。面白い。

2025年9月20日土曜日

アシモフ「科学発見シリーズ3 電気ってなに?」を読んだ

アイザック・アシモフ、(監訳)竹内均 「科学発見シリーズ3 電気ってなに?」教育社、1982年
を読んだ。
電気についての易しい科学史絵本。とても良い。

2025年9月15日月曜日

真貝「ブラックホール・膨張宇宙・重力波」を読んだ

真貝寿明「ブラックホール・膨張宇宙・重力波」光文社新書、 2015年
を読んだ。

1章から3章までで、アインシュタインの経歴、ニュートン力学、特殊相対論と一般相対論の解説などで100ページ。4章はブラックホールの解説で、ソーンの一般書の内容に2015年までの進展や流行を追加したような内容で100ページ。5章は宇宙論に40ページ。 6章は重力波に60ページ。手に取ってみると妙に分厚い新書だと分かるが、あとがきで著者がページ数を勘違いして書きすぎて、出版社に迷惑をかけたとのこと。

著者の真貝氏は重力波に関して数値相対論の研究をしているとのことで、6章に過去の自身の研究のことも書いているので、それは本書の特徴となっていて、それは本書以外では得難いものだと思う。

読む前は最新の本だと思っていたが、もう10年も前の本である。シャドーはまだまだ見えそうもない、BICEP2は主張が弱くなったが他のグループによる検出が期待できるという記述は古臭くなった。重力波は本書の後に発見されて、さまざまな解説書の書かれ方も全く変わってしまったので、2015年時点での重力波についての専門家である真貝氏による記述は貴重なものだと言える。

2025年9月10日水曜日

アシモフ「科学発見シリーズ2 数字ってなに?」を読んだ

アイザック・アシモフ、(監訳)竹内均 「科学発見シリーズ2 数字ってなに?」教育社、1982年
を読んだ。
数字についての易しい数学史絵本。良い。

2025年9月5日金曜日

アシモフ「科学発見シリーズ1 地球は丸い?」を読んだ

アイザック・アシモフ、(監訳)竹内均 「科学発見シリーズ1 地球は丸い?」教育社、1982年
を読んだ。
地球が丸いことについての易しい科学史絵本。良い。

2025年8月30日土曜日

平見ムラタ「科学史のヒーローたち10 アルフレッド・ウェゲナー」を読んだ

(著)平見修二(絵)ムラタユキトシ「科学史のヒーローたち10 アルフレッド・ウェゲナー」リブリオ出版、1994年
を読んだ。大陸移動説を唱えたウェゲナーの伝記絵本である。なかなかのよい人物の選択であり、ウェゲナーのスカッとする研究は万人受けすると思う。言われてみるとウェゲナーの研究成果は色々な分野の基礎となるもので、科学史に名を遺す科学者の中でもかなりの偉大さである。

2025年8月28日木曜日

2025年8月25日月曜日

平見境木「科学史のヒーローたち9 ライト兄弟」を読んだ

(著)平見修二(絵)境木康雄「科学史のヒーローたち9 ライト兄弟」リブリオ出版、1994年
を読んだ。ライト兄弟の伝記絵本。ライト兄弟が科学史の英雄とは思わないが、本業は自転車屋であることなど知らないことが多く、なかなか面白い。

2025年8月20日水曜日

平見土屋「科学史のヒーローたち8 マゼラン」を読んだ

(著)平見修二(絵)土屋ヒデル「科学史のヒーローたち8 マゼラン」リブリオ出版、1994年
を読んだ。マゼランの伝記絵本。このシリーズにコロンブスとマゼランを続けて入れるのは、さすがに蛮勇だと思う。マゼランの航海は世界史では重要かもしれないが、マゼランは科学史の英雄とは言えないだろう。

2025年8月15日金曜日

ヘルマン「プランクの生涯」を読んだ

A・ヘルマン著、生井沢寛・林憲二訳「プランクの生涯」東京図書、1977年
を読んだ。

本書はマックス・プランクの伝記である。原書は1973年、ドイツのローヴォルト出版で出版された。プランクは古典物理学が完成した一方で、現代物理学がまだ生まれる前の1879年に21歳で博士号を取った。翌1880年にミュンヘンで私講師の許可を得た。私講師は名誉ある地位だったが、無給であった。プランクは5年間も無給の私講師として親のもとで暮らした。アシャフェンブルグの林間学校からのオファーがあったが、物理学者として孤立することを恐れて、見送った。1885年にキール大学の員外教授となり経済的な基盤を得て、結婚を待たせていたマリー・メルクと1887年に結婚した。

プランクは熱輻射の研究を1894年に始め、1889年にプランク定数の発見、1900年にはプランクの輻射の法則を発表した。これはプランクが量子論を創始したともいえる業績であった。ここまで50ページであり、あっという間である。残りの150ページは物理学者プランクの晩年についての記述といってよいだろう。このプランクの伝記は量子力学の発見に関わった多くの物理学者と全く異なっていて、異常なほどに晩年の記述が長い。輻射の法則の発表後、プランクはドイツの物理学の発展のために重職を務め、若い世代によって作られていった量子論と量子力学を良く勉強し、教育を行った。また、プライベートでは妻のマリーや娘や息子との死別があった。息子のエルヴィンはヒットラーに対する陰謀の関係者として処刑されている。プランクは第二次世界大戦中にアメリカに亡命するには年老いすぎていたために、ドイツに留まった。晩年についても読むに値する出来事が記されていると思う。

2025年8月10日日曜日

平見村松「科学史のヒーローたち7 コロンブス」を読んだ

(著)平見修二(絵)村松雅一「科学史のヒーローたち7 コロンブス」リブリオ出版、1994年
を読んだ。コロンブスの伝記絵本。もうコロンブスを英雄と見做す時代ではないし、そもそも科学史の英雄とは思われていないと思う。

2025年8月6日水曜日

長岡「統計力学」の1日目

長岡洋介「統計力学」1994年、岩波書店
を読み始めた。
2時間で17ページ進んだ。

2025年8月5日火曜日

平見村松「科学史のヒーローたち6 ルイ・パスツール」を読んだ

(著)平見修二(絵)村松雅一「科学史のヒーローたち6 ルイ・パスツール」リブリオ出版、1994年
を読んだ。パスツールの伝記絵本。教科書で一行書かれただけではパスツールのすごさは分からなかったが、背景がわかって、なかなか面白い。

2025年8月4日月曜日

2025年8月3日日曜日

2025年8月2日土曜日

2025年8月1日金曜日

2025年7月31日木曜日

2025年7月30日水曜日

平見佐分「科学史のヒーローたち5 チャールズ・ダーウィン」を読んだ

(著)平見修二(絵)佐分優「科学史のヒーローたち5 チャールズ・ダーウィン」リブリオ出版、1994年
を読んだ。
進化論で有名なダーウィンの伝記絵本。進化論を提案したこと以外にダーウィンについて知らない場合はこの本は非常に良いと思う。

2025年7月29日火曜日

2025年7月28日月曜日

2025年7月27日日曜日

2025年7月26日土曜日

2025年7月25日金曜日

平見境木「科学史のヒーローたち4 ジェームズ・ワット」を読んだ

(著)平見修二(絵)境木康雄「科学史のヒーローたち4 ジェームズ・ワット」リブリオ出版、1994年
を読んだ。
ワットの伝記絵本。ワットの名は誰もが知っているが、どんな人物で、何をしたのかは知らなかった。ワットを選択したのは良い選択だと思う。


2025年7月24日木曜日

2025年7月23日水曜日

2025年7月22日火曜日

2025年7月21日月曜日

熱力学の教科書を眺めた

熱力学の演習問題を解いたり、教科書を2時間眺めたりした。

2025年7月20日日曜日

平見佐分「科学史のヒーローたち3 ウィリアム・ハーベイ」を読んだ

(著)平見修二(絵)佐分優「科学史のヒーローたち3 ウィリアム・ハーベイ」リブリオ出版、1994年
を読んだ。
医学、解剖学の偉人ハーベイの伝記絵本。私にはハーベイがこのシリーズに妥当なのか分からないが、私には本格的なハーベイの伝記を読む機会はなさそうなので、丁度よいのだろう。

2025年7月19日土曜日

2025年7月18日金曜日

2025年7月17日木曜日

2025年7月16日水曜日

2025年7月15日火曜日

藤原「父の威厳 数学者の意地」を読んだ

藤原正彦「父の威厳 数学者の意地」1994年、新潮社
を読んだ。

1991年に講談社で出版された「父の威厳」に15編のエッセイが追記された、数学者でエッセイエストの藤原氏のエッセイ集。個人的にフェルマー予想を解決したワイルズが燃え尽きたことについてのエッセイが心に残った。

法学者、弁護士、エッセイエストの阿川尚之氏の解説がついている。阿川氏は藤原氏がアメリカの合理性を批判しつつも、行っていることはアメリカ的であることを鋭くしている。



2025年7月14日月曜日

2025年7月13日日曜日

2025年7月12日土曜日

2025年7月11日金曜日

2025年7月10日木曜日

平見久世「科学史のヒーローたち2 ガリレオ・ガリレイ」を読んだ

(著)平見修二(絵)久世アキ子「科学史のヒーローたち2 ガリレオ・ガリレイ」リブリオ出版、1994年
を読んだ。
実験や天文観測に基づいた論証を行いイタリアから当時のヨーロッパに大きな影響を与え、近代科学の父とも言われるガリレオの伝記絵本。妥当な選択であろう。良い本である。

2025年7月9日水曜日

2025年7月8日火曜日

2025年7月7日月曜日

2025年7月6日日曜日

2025年7月5日土曜日

平見三善「科学史のヒーローたち1 チコ・ブラーエ」を読んだ

(著)平見修二(絵)三善和彦「科学史のヒーローたち1 チコ・ブラーエ」リブリオ出版、1994年
を読んだ。
天文学者ブラーヘの伝記。絵本であるが、見事な出来である。シリーズの一つ目にブラーヘを選ぶのも非常に良い。

2025年7月4日金曜日

2025年7月3日木曜日

2025年7月2日水曜日

2025年7月1日火曜日

野本ら「元素はいかにつくられたか 超新星爆発と宇宙の化学進化」を眺め終えた

野本憲一編「元素はいかにつくられたか 超新星爆発と宇宙の化学進化」2007年、岩波書店
を眺め終えた。

岩波講座、物理の世界の一冊の小冊子である。編者は世界的に有名な天文学者である。野本氏の解説が読めると手にとって見みたが、野本氏は1章と9章の一部を執筆したに過ぎず、実際の執筆は大学院生とポスドクによる。そのため、私は詐欺にあったようだと感じた。

執筆者の担当部分を記す。
野本憲一(1章と9章)、前田啓一(2章)、富永望(3章)、大久保琢也(4章)、田中雅臣(5章と6章と9章)、和南城伸也(1章と7章)、小林千晶(8章)。おそらく執筆者は野本氏の弟子か共同研究者なのであろう。

星の内部で作られる元素についての本である。ビッグバンでの元素合成はほとんど触れられていない。専門的な内容が、各章ごとにコンパクトにまとまっているが、著者がたくさんいるために、話題の流れはちぐはぐしていて非常に読みにくい。著者ごとに書きぶりが全然違うので、担当範囲とに別の本だと強く意識しないと非常に混乱すると思う。大学3年生から大学院生が読むとよい本である。また、あまりにも執筆当時の最新の研究のことを書きすぎていて、多くの部分が古くなっていると思う。このような小冊子も一人の天文学者が時間をかけて書くこともできないほど、日本の天文学の人的資源が乏しいのだと思うと心が痛む。



2025年6月30日月曜日

野本ら「元素はいかにつくられたか 超新星爆発と宇宙の化学進化」を眺めた

野本憲一編「元素はいかにつくられたか 超新星爆発と宇宙の化学進化」2007年、岩波書店
を眺め始めた。
2時間で91ページまで進んだ。



2025年6月29日日曜日

福江「輝くブラックホール降着円盤」を眺め終えた

福江純「輝くブラックホール降着円盤」プレアデス出版、 2007年
を眺め終えた。

福江純氏は理論の天文学者であり、ブラックホールの降着円盤の見た目をプロットした論文で知られている。本書は理論の天文学の専門家が書いた降着円盤の本である。記述は簡易である。

私にはこの本がどれだけ有用なものなのかはよく分からない。これから天文学に詳しくなるにつれて、本書の有用さが判断できるようになるのだろうか。

天文学者の専門書や一般書の一般相対論やブラックホールの記述は必ず看過できない間違いが含まれているので気つけないといけない。本書も例外ではない。


2025年6月25日水曜日

福江「輝くブラックホール降着円盤」を眺めた

福江純「輝くブラックホール降着円盤」プレアデス出版、 2007年
を眺めた。2時間で79ページまで進んだ。

2025年6月24日火曜日

2025年6月23日月曜日

2025年6月22日日曜日

2025年6月21日土曜日

2025年6月20日金曜日

2025年6月19日木曜日

2025年6月18日水曜日

ピーターソン「活動銀河核」を眺め終えた

ブラッドリー・M. ピーターソン著、和田桂一、谷口義明、粟木久光、亀野誠二、寺島雄一、長尾透 訳「活動銀河核」丸善出版、2010年
を眺め終えた。
原著は1997年出版の「An Introduction to Active Galactic Nuclei」である。活動銀河核の観測の天文学者であるピーターソンによる大学院生向けの活動銀河核の教科書。観測の専門家らしい視点で活動銀河核について基礎的なことから分かりやすく書かれている。和書としては、このテーマで本書に対抗できそうな本は思い当たらないので、訳者はいい仕事をしたと思う。もちろん、このレベルになると英語の専門書やレビュー論文を読むべきなのかもしれないというのも正論であるとも思う。

2025年6月17日火曜日

ピーターソン「活動銀河核」を眺めた

ピーターソン「活動銀河核」を眺め、2時間で161ページまで進んだ。

2025年6月16日月曜日

ピーターソン「活動銀河核」を眺めた

ブラッドリー・M. ピーターソン著、和田桂一、谷口義明、粟木久光、亀野誠二、寺島雄一、長尾透 訳「活動銀河核」丸善出版、2010年
を眺め始めた。2時間で76ページまで進んだ。

2025年6月15日日曜日

藤原正彦「管見妄語 とんでもない奴」を読んだ

藤原正彦「管見妄語 とんでもない奴」、2014年、新潮社
を読んだ。

週刊新潮で連載された数学者である藤原正彦氏によるエッセイ集。数学や数学者の話はあまりない。時代錯誤な考えが満載な記述もところどころあるけれども、正真正銘のご老人によるエッセイなので、あまり気にしないようにして楽しむと良いだろう。私のお気に入りとしては、藤原家とゆかりのある人たちについて書かれている「偶然の紡いだ人の鎖」を挙げておく。ちなみに、藤原正彦氏の父親は大河ドラマ武田信玄の原作小説を書き、直木賞作家でもあるの小説家の新田次郎氏である。新田次郎氏の本名は藤原寛人であり、本職は中央気象台(現在の気象庁)に勤めた気象学者である。母親は作家として知られる藤原ていである。大叔父には気象学者の藤原咲平氏がいる。ちなみに当時は気象学や地球物理学は物理学の一部とみなされていたため、藤原咲平氏は理論物理学科出身である。従伯父に実業家の牛山清人、従伯父の妻にメイ牛山がいる。藤原正彦氏の妻は心理学者・エッセイストの藤原美子氏である。12歳年下のお茶の水大学の学生だった美子氏に教員だった藤原正彦氏が一目ぼれしたとのこと。藤原美子氏の父親は化学者の田丸謙二氏、姉は化学者の大山秀子氏、姉の夫は化学者の大山茂生氏、祖父は化学者の田丸節郎氏、大伯父は物理学者の田丸卓郎氏となっている。藤原咲平氏は田丸卓郎氏から指導を受けたこともある。これだけ人脈があるのだから、藤原氏が誰と知り合いでも驚くには値しないと私は思う。藤原氏が「偶然」と見做していることが腑に落ちない。どれだけ過去をたどってもそれらしい親族が出てきそうもない私のような凡人が学問を志すことは、武士の血を引く学者一族に生まれた人々と比べて、ハードモードすぎるとしみじみ感じられた。

2025年6月14日土曜日

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藤原正彦「管見妄語 始末に困る人」を読んだ

藤原正彦「管見妄語 始末に困る人」、2011年、新潮社
を読んだ。

数学者である藤原正彦氏による週刊新潮に連載されたエッセイ集。数学や数学者の話は少ない。私のお気に入りとしては、毎週エッセイを書くためにネタを見つけることに苦労していて、書き上げるために2,3日かかることを説明している「はじめに」を挙げておく。

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2025年4月17日木曜日

佐藤ルフィーニ「ブラックホール」を眺め終えた

佐藤文隆、R.ルフィーニ「ブラックホール」2009年、筑摩書房
を眺め終えた。

ちくま学芸文庫の一冊。文庫版あとがきが付いている。歴史的な流れに沿って、コペルニクスから始まり、ニュートン力学、特殊相対論、一般相対論、恒星や白色矮星、中性子星、ブラックホールなどを説明していく。後半は天体物理学と一般相対論が半々という感じである。もともとは1976年に中央公論社から出版されたものなので、読み進めていき、最近の研究の話題に近づくほど内容が古く感じられることに注意が必要である。

ルフィーニ氏の歴史的導入を含む一般教養的な集中講義のレジュメを構成の第ゼロ近似とし、佐藤氏の大学院生向けの集中講義を下敷きにして作られたとのこと。一般書としても専門書としても中途半端なものになってしまったというあとがきの佐藤氏のコメントが本書の構成の特徴をよくとらえていると思う。また、ルフィーニ氏はホイーラー氏の元で研究していたので、本書の内容と図表はホイーラー氏のグループのリソースを引き継いでいるとのことである。

富松佐藤解についての詳しい説明など佐藤氏らしい記述とキップ・ソーン氏の一般書などでお馴染みのホイーラーのグループの一般書らしい内容が一冊の本でみられるという珍しい本であると思う。

本書の数式を追うには一般相対論を教科書でやっていないと厳しいだろうから大学4年生が読むのに適していると思う。


2025年4月16日水曜日

佐藤ルフィーニ「ブラックホール」を眺めた

佐藤文隆、R.ルフィーニ「ブラックホール」2009年、筑摩書房
を眺め始めた。
2時間で178ページまで進んだ。

2025年4月15日火曜日

藤原正彦「管見妄語 大いなる暗愚」を読んだ

藤原正彦「管見妄語 大いなる暗愚」、2010年、新潮社
を読んだ。

数学者の藤原正彦氏の週刊新潮に連載されたエッセイ。数学や数学者の話は少ないので、それをあまり期待してはいけない。藤原氏やご家族のことを知ることを楽しめれば、楽しく読めるだろう。私のお気に入りとしては、フェルマーの最終定理を証明することで数学者として燃え尽きたワイルズらについて書いた「天才の寿命」を挙げておく。

2025年4月14日月曜日

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2025年3月15日土曜日

セグレ「エンリコ・フェルミ伝」を読んだ

エミリオ・セグレ「エンリコ・フェルミ伝」みすず書房、1976年
を読んだ。

翻訳者は久保千鶴子氏と久保亮五氏であるが、翻訳は主に久保千鶴子氏の手によって行われたとあとがきに書かれている。久保千鶴子氏は物性物理や統計力学で著名な物理学者である久保亮五氏の妻である。久保亮五氏は本書で語られるフェルミ氏と同じ棟つづきの別の研究所で働いていたこともあるとのことで、コロキウムなどでフェルミ氏の議論ぶりに感嘆することはあれど、特に会話を交わす機会を求めなかったことを、あとがきで残念がっている。

本書はエミリオ・セグレ氏によるエンリコ・フェルミの伝記である。原書はEmilio Segre「ENRICO FERMI PHYSICIST」 The University of Chicago Press, 1970である。著者のセグレ氏はフェルミ氏の弟子であるが年の差はあまりなく、4歳ほど若いだけである。セグレ氏は反陽子の発見でノーベル物理学賞を受賞している実験物理学者としても知られている。また、本書を含め、物理と物理学者への愛があふれた一般書の著者としてもよく知られている。本書は多くの資料と自身の体験に基づいて書かれた、380ページもあるもの本格的なフェルミの伝記であるが、セグレの著作らしく読みやすい。

フェルミ氏は核反応でノーベル物理学賞を受賞しているが、フェルミ氏は理論物理学者としても実験物理学者としても一流であった最後の物理学者として知られ、最初の原子炉の開発も行い、マンハッタン計画でも主要な役割を果たした。フェルミ氏は53歳で病死したため、本書を読んでいると、晩年らしい記述もほとんどない状態で、あっという間に死んでしまうために、私には少しショックであった。セグレ氏によると死ぬ数年まえには、フェルミ氏が人生の残りの時間を有効活用するために、物理の興味を絞ったという記述があるが、超人的すぎる晩年のエピソードだと感じた。また、不十分な防備策のまま行われた核反応の実験的研究が病気の原因であることに晩年のフェルミ氏が気が付いていたと読める記述がある。

フェルミ氏は研究や講義では本質をとらえた具体的な記述を好み、理論のフォーマリズムにはほとんど興味を示さなかったようで、他の研究者によって抽象化されたフェルミ氏自身の理論にも関心がなかったようだ。そういうことを知ったうえで、フェルミ熱力学を読み直すと風情が増すと思う。また、フェルミ氏が若い時に大学教員の職を得るために苦労したというエピソードにもかなり紙面が割かれていて、昔は今よりもずっと職を得ることが大変なんだなとも思った。

マンハッタン計画についての箇所では、フェルミ氏の伝記というよりもセグレ氏やフェルミ氏らを含んだ物理学者の体験談という側面が強く出ている。このような本は後年の物理学者には書くことはできないだろう。

多くの人が、本書を通して、知らなかった多くのことを発見するだけでなく、フェルミ氏やセグレ氏に親しみを持つことができると私は思う。

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2025年2月19日水曜日

Boselli「多波長銀河物理学」を眺め終えた

Alessandro Boselli著、竹内努 訳「多波長銀河物理学」共立出版、2017年
を眺め終えた。

原書はフランス語で書かれ、原著は英訳され「A Panchromatic View of Galaxies」となり、日本語訳は英訳を元にしている。
訳者の竹内氏は原著者の所属先のマルセイユ天体物理学研究所で博士研究員としたことがあり、原著者との共同研究もある。

前書きにあるように本書の目的は多波長での銀河の観測に関わった著者の経験を伝授することである。
本書は個別のテーマと暑かった専門書にとって代わるものではなく、それらとともに本書が併用して使われることを著者は望んでいる。
訳者のあとがきによると、本書の著者の専門の低エネルギーの波長の観測と近傍銀河に偏っているそうだ。
フランス語版の出版は1993年、翻訳の元となった英語版は2012年の出版である。
観測装置の改良により新しい成果であふれている高赤方偏移の銀河の観測の話題は少ない。
しかし、高赤方偏移の銀河との比較のためにも、まず近傍銀河を理解しておくべきだという著者と訳者の考えはもっともである。

和書のタイトルには物理学と書かれているが、本書はまぎれもなく天文学の専門書である。
私は天文学を専門的な教育を総合的に受けたわけではないので、本書をどのように読むべきかはよく分からない。
天文学系の卒研や大学院の研究室に配属された後に読む本であろう。

2025年2月16日日曜日

Boselli「多波長銀河物理学」を眺めた

Alessandro Boselli著、竹内努 訳「多波長銀河物理学」共立出版、2017年
を眺めた。
2時間で68ページまで進んだ。

2025年2月15日土曜日

小田「X線天文学 : X線星からブラックホールへ」を読んだ

小田稔「X線天文学 : X線星からブラックホールへ」中央公論社、1975年
を読んだ。

「人間の世紀」第4巻「科学の役割」として1973年に出版された「現代の宇宙観」、1962年から1971年に「自然」誌に掲載された「ガンマ線天文学」、「X線天文学」「X線天文学 その後の発展」、「新X線星の奇妙な振舞い」、「白鳥座に新天体を追う」、1973年に「サイエンス」誌に掲載された「X線星と高密度星」に追記を加え、「ブラックホール Cyg X-1」という一章と加えて出版された本である。

当時の最新の科学的な話題が書かれているが、もう出版から50年も経ってしまったので、最新の科学的知識を知るために読むのではなくて、当時何がどこまでわかっていて、どのような議論があったのかを知るという歴史的な興味を満足するために読まれる本であると思う。かなり専門的な話題が多く、読みごたえはある。

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谷口「宇宙はなぜブラックホールを造ったのか」を読んだ

谷口義明「宇宙はなぜブラックホールを造ったのか」光文社, 2019年
を読んだ。

銀河天文学者の谷口氏のブラックホールについての一般書である。1章と4章の一般相対論に関わる話、ブラックホール解、ブラックホール熱力学などに関わる話には間違いがたくさん書かれている。2章と3章は天文学的なブラックホールを説明するために一般的な事柄と具体的な観測を交えて、丁寧に説明されている。最終章である4章で急に自分の研究の押し売りが始まるので、ぎょっとした。私が理解できる分野の範囲内では、大学が出す研究のプレスリリースはほぼすべて過大広告だと思っている。それと同じように、どこまで谷口氏の主張を信じていいのか分からない。

一般相対論に関する多くの間違いについて目をつぶって、天文関係の部分に間違いがそれほどないと信じれば、天文学の一般本としては悪い本ではないのかもしれない。銀河衝突やLISAの話なども書かれているので、そういう話題があるのだなと知る分には良いと思う。ブラックホールシャドーの観測の発表前の本なので、すでに古くなってしまったが。

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