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2025年6月18日水曜日

ピーターソン「活動銀河核」を眺め終えた

ブラッドリー・M. ピーターソン著、和田桂一、谷口義明、粟木久光、亀野誠二、寺島雄一、長尾透 訳「活動銀河核」丸善出版、2010年
を眺め終えた。
原著は1997年出版の「An Introduction to Active Galactic Nuclei」である。活動銀河核の観測の天文学者であるピーターソンによる大学院生向けの活動銀河核の教科書。観測の専門家らしい視点で活動銀河核について基礎的なことから分かりやすく書かれている。和書としては、このテーマで本書に対抗できそうな本は思い当たらないので、訳者はいい仕事をしたと思う。もちろん、このレベルになると英語の専門書やレビュー論文を読むべきなのかもしれないというのも正論であるとも思う。

2025年6月17日火曜日

ピーターソン「活動銀河核」を眺めた

ピーターソン「活動銀河核」を眺め、2時間で161ページまで進んだ。

2025年6月16日月曜日

ピーターソン「活動銀河核」を眺めた

ブラッドリー・M. ピーターソン著、和田桂一、谷口義明、粟木久光、亀野誠二、寺島雄一、長尾透 訳「活動銀河核」丸善出版、2010年
を眺め始めた。2時間で76ページまで進んだ。

2025年6月15日日曜日

藤原正彦「管見妄語 とんでもない奴」を読んだ

藤原正彦「管見妄語 とんでもない奴」、2014年、新潮社
を読んだ。

週刊新潮で連載された数学者である藤原正彦氏によるエッセイ集。数学や数学者の話はあまりない。時代錯誤な考えが満載な記述もところどころあるけれども、正真正銘のご老人によるエッセイなので、あまり気にしないようにして楽しむと良いだろう。私のお気に入りとしては、藤原家とゆかりのある人たちについて書かれている「偶然の紡いだ人の鎖」を挙げておく。ちなみに、藤原正彦氏の父親は大河ドラマ武田信玄の原作小説を書き、直木賞作家でもあるの小説家の新田次郎氏である。新田次郎氏の本名は藤原寛人であり、本職は中央気象台(現在の気象庁)に勤めた気象学者である。母親は作家として知られる藤原ていである。大叔父には気象学者の藤原咲平氏がいる。ちなみに当時は気象学や地球物理学は物理学の一部とみなされていたため、藤原咲平氏は理論物理学科出身である。従伯父に実業家の牛山清人、従伯父の妻にメイ牛山がいる。藤原正彦氏の妻は心理学者・エッセイストの藤原美子氏である。12歳年下のお茶の水大学の学生だった美子氏に教員だった藤原正彦氏が一目ぼれしたとのこと。藤原美子氏の父親は化学者の田丸謙二氏、姉は化学者の大山秀子氏、姉の夫は化学者の大山茂生氏、祖父は化学者の田丸節郎氏、大伯父は物理学者の田丸卓郎氏となっている。藤原咲平氏は田丸卓郎氏から指導を受けたこともある。これだけ人脈があるのだから、藤原氏が誰と知り合いでも驚くには値しないと私は思う。藤原氏が「偶然」と見做していることが腑に落ちない。どれだけ過去をたどってもそれらしい親族が出てきそうもない私のような凡人が学問を志すことは、武士の血を引く学者一族に生まれた人々と比べて、ハードモードすぎるとしみじみ感じられた。

2025年6月14日土曜日

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藤原正彦「管見妄語 始末に困る人」を読んだ

藤原正彦「管見妄語 始末に困る人」、2011年、新潮社
を読んだ。

数学者である藤原正彦氏による週刊新潮に連載されたエッセイ集。数学や数学者の話は少ない。私のお気に入りとしては、毎週エッセイを書くためにネタを見つけることに苦労していて、書き上げるために2,3日かかることを説明している「はじめに」を挙げておく。

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2025年4月17日木曜日

佐藤ルフィーニ「ブラックホール」を眺め終えた

佐藤文隆、R.ルフィーニ「ブラックホール」2009年、筑摩書房
を眺め終えた。

ちくま学芸文庫の一冊。文庫版あとがきが付いている。歴史的な流れに沿って、コペルニクスから始まり、ニュートン力学、特殊相対論、一般相対論、恒星や白色矮星、中性子星、ブラックホールなどを説明していく。後半は天体物理学と一般相対論が半々という感じである。もともとは1976年に中央公論社から出版されたものなので、読み進めていき、最近の研究の話題に近づくほど内容が古く感じられることに注意が必要である。

ルフィーニ氏の歴史的導入を含む一般教養的な集中講義のレジュメを構成の第ゼロ近似とし、佐藤氏の大学院生向けの集中講義を下敷きにして作られたとのこと。一般書としても専門書としても中途半端なものになってしまったというあとがきの佐藤氏のコメントが本書の構成の特徴をよくとらえていると思う。また、ルフィーニ氏はホイーラー氏の元で研究していたので、本書の内容と図表はホイーラー氏のグループのリソースを引き継いでいるとのことである。

富松佐藤解についての詳しい説明など佐藤氏らしい記述とキップ・ソーン氏の一般書などでお馴染みのホイーラーのグループの一般書らしい内容が一冊の本でみられるという珍しい本であると思う。

本書の数式を追うには一般相対論を教科書でやっていないと厳しいだろうから大学4年生が読むのに適していると思う。


2025年4月16日水曜日

佐藤ルフィーニ「ブラックホール」を眺めた

佐藤文隆、R.ルフィーニ「ブラックホール」2009年、筑摩書房
を眺め始めた。
2時間で178ページまで進んだ。

2025年4月15日火曜日

藤原正彦「管見妄語 大いなる暗愚」を読んだ

藤原正彦「管見妄語 大いなる暗愚」、2010年、新潮社
を読んだ。

数学者の藤原正彦氏の週刊新潮に連載されたエッセイ。数学や数学者の話は少ないので、それをあまり期待してはいけない。藤原氏やご家族のことを知ることを楽しめれば、楽しく読めるだろう。私のお気に入りとしては、フェルマーの最終定理を証明することで数学者として燃え尽きたワイルズらについて書いた「天才の寿命」を挙げておく。

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2025年3月15日土曜日

セグレ「エンリコ・フェルミ伝」を読んだ

エミリオ・セグレ「エンリコ・フェルミ伝」みすず書房、1976年
を読んだ。

翻訳者は久保千鶴子氏と久保亮五氏であるが、翻訳は主に久保千鶴子氏の手によって行われたとあとがきに書かれている。久保千鶴子氏は物性物理や統計力学で著名な物理学者である久保亮五氏の妻である。久保亮五氏は本書で語られるフェルミ氏と同じ棟つづきの別の研究所で働いていたこともあるとのことで、コロキウムなどでフェルミ氏の議論ぶりに感嘆することはあれど、特に会話を交わす機会を求めなかったことを、あとがきで残念がっている。

本書はエミリオ・セグレ氏によるエンリコ・フェルミの伝記である。原書はEmilio Segre「ENRICO FERMI PHYSICIST」 The University of Chicago Press, 1970である。著者のセグレ氏はフェルミ氏の弟子であるが年の差はあまりなく、4歳ほど若いだけである。セグレ氏は反陽子の発見でノーベル物理学賞を受賞している実験物理学者としても知られている。また、本書を含め、物理と物理学者への愛があふれた一般書の著者としてもよく知られている。本書は多くの資料と自身の体験に基づいて書かれた、380ページもあるもの本格的なフェルミの伝記であるが、セグレの著作らしく読みやすい。

フェルミ氏は核反応でノーベル物理学賞を受賞しているが、フェルミ氏は理論物理学者としても実験物理学者としても一流であった最後の物理学者として知られ、最初の原子炉の開発も行い、マンハッタン計画でも主要な役割を果たした。フェルミ氏は53歳で病死したため、本書を読んでいると、晩年らしい記述もほとんどない状態で、あっという間に死んでしまうために、私には少しショックであった。セグレ氏によると死ぬ数年まえには、フェルミ氏が人生の残りの時間を有効活用するために、物理の興味を絞ったという記述があるが、超人的すぎる晩年のエピソードだと感じた。また、不十分な防備策のまま行われた核反応の実験的研究が病気の原因であることに晩年のフェルミ氏が気が付いていたと読める記述がある。

フェルミ氏は研究や講義では本質をとらえた具体的な記述を好み、理論のフォーマリズムにはほとんど興味を示さなかったようで、他の研究者によって抽象化されたフェルミ氏自身の理論にも関心がなかったようだ。そういうことを知ったうえで、フェルミ熱力学を読み直すと風情が増すと思う。また、フェルミ氏が若い時に大学教員の職を得るために苦労したというエピソードにもかなり紙面が割かれていて、昔は今よりもずっと職を得ることが大変なんだなとも思った。

マンハッタン計画についての箇所では、フェルミ氏の伝記というよりもセグレ氏やフェルミ氏らを含んだ物理学者の体験談という側面が強く出ている。このような本は後年の物理学者には書くことはできないだろう。

多くの人が、本書を通して、知らなかった多くのことを発見するだけでなく、フェルミ氏やセグレ氏に親しみを持つことができると私は思う。

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Boselli「多波長銀河物理学」を眺め終えた

Alessandro Boselli著、竹内努 訳「多波長銀河物理学」共立出版、2017年
を眺め終えた。

原書はフランス語で書かれ、原著は英訳され「A Panchromatic View of Galaxies」となり、日本語訳は英訳を元にしている。
訳者の竹内氏は原著者の所属先のマルセイユ天体物理学研究所で博士研究員としたことがあり、原著者との共同研究もある。

前書きにあるように本書の目的は多波長での銀河の観測に関わった著者の経験を伝授することである。
本書は個別のテーマと暑かった専門書にとって代わるものではなく、それらとともに本書が併用して使われることを著者は望んでいる。
訳者のあとがきによると、本書の著者の専門の低エネルギーの波長の観測と近傍銀河に偏っているそうだ。
フランス語版の出版は1993年、翻訳の元となった英語版は2012年の出版である。
観測装置の改良により新しい成果であふれている高赤方偏移の銀河の観測の話題は少ない。
しかし、高赤方偏移の銀河との比較のためにも、まず近傍銀河を理解しておくべきだという著者と訳者の考えはもっともである。

和書のタイトルには物理学と書かれているが、本書はまぎれもなく天文学の専門書である。
私は天文学を専門的な教育を総合的に受けたわけではないので、本書をどのように読むべきかはよく分からない。
天文学系の卒研や大学院の研究室に配属された後に読む本であろう。

2025年2月16日日曜日

Boselli「多波長銀河物理学」を眺めた

Alessandro Boselli著、竹内努 訳「多波長銀河物理学」共立出版、2017年
を眺めた。
2時間で68ページまで進んだ。

2025年2月15日土曜日

小田「X線天文学 : X線星からブラックホールへ」を読んだ

小田稔「X線天文学 : X線星からブラックホールへ」中央公論社、1975年
を読んだ。

「人間の世紀」第4巻「科学の役割」として1973年に出版された「現代の宇宙観」、1962年から1971年に「自然」誌に掲載された「ガンマ線天文学」、「X線天文学」「X線天文学 その後の発展」、「新X線星の奇妙な振舞い」、「白鳥座に新天体を追う」、1973年に「サイエンス」誌に掲載された「X線星と高密度星」に追記を加え、「ブラックホール Cyg X-1」という一章と加えて出版された本である。

当時の最新の科学的な話題が書かれているが、もう出版から50年も経ってしまったので、最新の科学的知識を知るために読むのではなくて、当時何がどこまでわかっていて、どのような議論があったのかを知るという歴史的な興味を満足するために読まれる本であると思う。かなり専門的な話題が多く、読みごたえはある。

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谷口「宇宙はなぜブラックホールを造ったのか」を読んだ

谷口義明「宇宙はなぜブラックホールを造ったのか」光文社, 2019年
を読んだ。

銀河天文学者の谷口氏のブラックホールについての一般書である。1章と4章の一般相対論に関わる話、ブラックホール解、ブラックホール熱力学などに関わる話には間違いがたくさん書かれている。2章と3章は天文学的なブラックホールを説明するために一般的な事柄と具体的な観測を交えて、丁寧に説明されている。最終章である4章で急に自分の研究の押し売りが始まるので、ぎょっとした。私が理解できる分野の範囲内では、大学が出す研究のプレスリリースはほぼすべて過大広告だと思っている。それと同じように、どこまで谷口氏の主張を信じていいのか分からない。

一般相対論に関する多くの間違いについて目をつぶって、天文関係の部分に間違いがそれほどないと信じれば、天文学の一般本としては悪い本ではないのかもしれない。銀河衝突やLISAの話なども書かれているので、そういう話題があるのだなと知る分には良いと思う。ブラックホールシャドーの観測の発表前の本なので、すでに古くなってしまったが。

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