2020年7月25日土曜日

数式処理ソフトの勉強について

長期的なコストを考えて
無料の数式処理ソフトウェアを導入することを考えている。
本格的に導入する価値があるのか分からないので
しばらく有料の数式処理ソフトウェアを試してみる。
以前使ったことのある
Mathematicaに勉強してみることにした。

私は物理の計算のためにMathematicaを使いたい。
入門書を読んでみたが、入門書は私が求めている内容とは違うようだ。
計算がばりばりできる状態ではない。

実際に物理の教科書の面倒な計算をさせてみると
Mathematicaは計算にかなりのコツが必要なようである。
出力をコントロールする方法がよくわからない。
練習が必要だ。

Mathematicaを使うと頭が悪くなる
とよく言われる。
これはパソコンを使うと漢字が書けなくなる
と同義である。

Mathematicaを素早く効果的に使うためには
少なくとも数か月間か数年間はMathematicaで
物理の問題を考えて、慣れる必要がありそう。


Mathematica勉強計画

・入門書を読む (一冊修了)
・「Mathematicaで学ぶ物理」系の本を読む
鈴木昱雄 カオス入門 
・数式が多くてMathematicaなしではつらい物理の本を読む
今のところ、候補は
S. Chandrasekhar, The Mathematical Theory of Black Holes 
・Mathematicaで数学や物理の計算を教えているサイトでテクニックを学ぶ


Mathematicaについて

Mathematicaは有料の数式処理ソフトウェア。
学生版は2万円くらい。
学生個人で持っていなくても、
大学や研究室単位で契約していて、使えることがある。
大学の情報処理の授業で、Mathematicaの紹介をしている場合がある。
その場合は、多くの学生がMethematicaを使えるパソコン環境を整えているようである。
大学の教授は(研究費で)20万円ぐらい、
小学校から高校の先生は(教育費で)4万円ぐらい、
趣味の利用は(自腹で)7万円ぐらいで買える。

2週間の無料体験版もある。
オンラインのWolfram alphaで簡単な計算はできるようである。
Raspberry Pi3やRaspberry Pi4には無料でついてくるそうだ。

一か月ごとのライセンス購入もできて、
オンラインのホームエディションは月2千円で使える。
(2020年時点の情報)

アメリカの有名な物理の本の最新版では
演習問題で「Mathematicaで計算せよ。」とか
付録で「Mathematicaのコードを付けたので動かしてみて。」
という課題をちらほら見かけるので、
普通の物理の教科書を読み続けていれば、
どこかの段階でMathematicaでやる羽目になる。

私が学生だった時に大学に
Mapleという有料の数式処理ソフトウェアを使っている教授がいた。
物理の教科書には「Mapleで計算せよ。」よりも「Mathematicaで計算せよ。」
が多いので、Mathematicaの方が流行っているのかもしれない。
違いは分からない。

無料の数式処理ソフトにはMaximaやSympyやSageなどがある。
Maximaを使っている人は見たことがないが
SymPyを使っていた学生を一人だけ知っている。
Sageはいいものらしい。

研究者は様々な言語で計算コードが集めたパッケージを公開しているようなので
利用したいパッケージにあわせて様々な言語を勉強しないといけないのかもしれない。
Mapleで公開されている計算コードもたくさんあるらしいので
研究レベルではきっとMapleもある程度勉強した方がよいのかもしれない。
仕事で研究している人は複数の高額な数式処理ソフトを研究費で賄えるのだろう。


数式処理ソフトに関する物理学者の雑談へのリンク
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