物理の動画を一時間見た。
面白いし、勉強になる。はまりそう。
物理の動画を一時間みた。
Youtuverの人気上昇と
コロナによる授業と研究会のオンライン化のおかげで
数年前にはなかった面白いものがたくさんある。
時間をかけていろいろ調べてみる。
それでも昔からある英語での動画の方が圧倒的に充実している。
キッテル「固体物理学入門」2005年、第8版、丸善出版
を眺め終えた。
この本は固体物理学の初等的な入門書である。
量子力学と統計力学を一年間勉強した後、
つまり大学3,4年生が読むのが適切な本である。
物理的直感に基づいた解説が768ページにわたって述べられている。
典型的なアメリカの本。
70年間アメリカの固体物理学の教育は世界一だったのだろうと思わせる一冊である。
学生は固体物理学の講義を受けながら、
その週の講義の内容をこの本で予習、復習し、
講師が指定した章末の問題を宿題として解く
という風に使うことを想定しているのだろう。
200~300頁の教科書が好んで使われる
日本の講義スタイルとは合わないかもしれない。
自習書として読むには、
22章あるので、毎週一章ずつのペースで読んでいくのがよかろう。
分からない一行を理解するために何時間も粘るのではなく、
一定のペースで固体物理学の全体を学ぶのに適しているのかもしれない。
別の本で特定の話題の詳細を詰めるのは次のステップだと割り切って、
この本を信頼し読み通してみるのが良いと思う。
各章の詳細は、この本を通読した後で、
もっと専門的な本で詰めるのがよさそうである。
井田大輔「現代解析力学入門」2020年、朝倉書店
を眺め終えた。
著者の井田大輔氏は学習院大学の一般相対論の研究者。
本書は解析力学で学ぶ理論のフォーマリズムを解説している。
著者によると、本書は
山本・中村氏の解析力学I・IIを読みこなすための
解説書とのことである。
私は解析力学を学生の時に授業で受けて
そのまま十年以上放置していたので
本書がどれだけ目的を達したのかは判断しかねる。
本書の後半(可積分系、コワレフスカヤのこま、特異系、古典場)
は私が授業で習った解析力学の内容をはるかに凌駕している。
解析力学の1冊目か2冊目ぐらいに良い本だと思う。
力学と電磁気の入門を終えた後に読むといいと思う。
観山正見・野本憲一・二間瀬敏史(編)「天体物理学の基礎I(シリーズ現代の天文学11)」2009年、日本評論社
を眺め終えた。
解析力学、熱力学、統計力学、特殊相対論、核反応、流体力学などの
物理が天文学と天体物理学でどのように使われているかが学べる本。
普通の物理の教科書と比べると、
目が回るような広い内容を扱っている。
十数名の執筆者で書かれているため、
一冊の本として読み通すことは難しい。
おそらく、各々の執筆者が研究で必要だと思っていることが
書かれていると思う。
「天体物理学の基礎II」もある。
大学4年生から読み始めるのが良いと思う。
天文学の研究を始める直前に読んだり、
研究しながら、研究で必要な部分を復習するのに
使うのが良い使い方だと思う。
観山正見・野本憲一・二間瀬敏史(編)「天体物理学の基礎I(シリーズ現代の天文学11)」2009年、日本評論社
を眺め始めた。
一時間で42ページまで進んだ。
野本憲一・定金晃三・佐藤勝彦(編)「恒星(シリーズ現代の天文学7)」2009年、日本評論社
を眺め終えた。
約20名の著者・編集者によって書かれている。
観測のことや理論のことが詰め込まれており、
章や節が変わるたびにガラッと視点を変えてくるため
一冊の本として読み通すことはかなり困難だと感じる。
恒星に関する基本的な内容もよく書かれているが、
かなり進んだ内容、例えば、連星系や超新星爆発など
に関してもかなりのページが割かれている。
よって、より一層難しいと感じる。
おそらく、執筆者が自分の専門分野について知識を圧縮して押し込めるだけ
押し込んだのであろう。
本当は数冊に分けて書かれるべき分量である。
物理をあまり知らないくても読める箇所もあるが
大学生3年生以降に読み始めるのが無難だと思われる。