渡部潤一・井田茂・佐々木晶(編)「太陽系と惑星(シリーズ現代の天文学9)」2008年、日本評論社
を眺め終えた。
このシリーズの別の天体を扱った巻とは、だいぶ印象が異なる。
太陽系は他の分野と比べて圧倒的にデータ量が豊富であるためか、
本書は天文学の特有の香りが強い。
世間一般的には宇宙とはスペースシャトルが飛んでいる空間か
せいぜい太陽系のことである。
私にはそれが不満の種ではあるが、
本書を見る限り、この分野は天文学の他の分野よりも、
圧倒的に進んでいることが伺える。
私は不満を飲み込むしかない様である。
本書は20名の著者で書かれている。
正直に言って、かなり読みづらい。
研究現場では細分化が進んでいるはずで、
本書に書かれていることの全てを
専門としている人はおそらく誰もいないと思う。
いつ読んでも難しいので、いつ読んでも良いと思う。