2024年11月15日金曜日

浅田「宇宙はいかに始まったのか : ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学」を読んだ

浅田秀樹「宇宙はいかに始まったのか : ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学」 講談社, 2024年
を読んだ。

本書はブルーバックスであり、2023年に記者会見があったナノヘルツ重力波の解説書である。著者の浅田氏は一般相対論を研究する弘前大学教授である。

一般相対論、重力波、パルサー、インフレーション、ブラックホールを説明して、本題のパルサータイミングアレイを説明する。おまけとしてガイア衛星が活躍している位置天文学の章もついている。

本書はパルサータイミングアレイの解説が目的であるため、ブルーバックスとしてはかなり内容が詰め込まれている。なので、本当に何も知らない人が読むにはつらいと思う。パルサータイミングアレイと位置天文学以外の話題をすでにかじったことがある人が一番本書を楽しめると思う。最先端の研究の話題を知ることができる良書だと思う。