藤原邦男、兵頭敏夫「熱学入門」1995年、東京大学出版会
を眺め終えた。
この本は故藤原邦男氏の講義ノートを兵頭敏夫氏が加筆し、まとめたものであり、
物理を専門としない東京大学の1年生用の熱力学・統計力学の入門書のようだ。
熱力学と統計力学をすっきりと理解させる気はないようだ。、
東京大学の一年生が力学に退屈して大学の物理に幻滅しように
歴史をまじえて物理の面白さを宣伝するための本だと感じた。
兵頭氏の本らしく、途中の計算は丁寧に書かれている。
演習問題の答えの一部は省略されているものもあるが大部分は途中計算も書かれている。
解析力学が予告なく出てくるので、普通の大学一年生にはつらい。
東大生は入学直後にでも読めばいいが、普通の大学生は
解析力学を終えた長期休みあたりに一気に読めば、ちょうどいいと思う。