2019年1月20日日曜日

薩摩四ツ谷キーポイント線形代数を読み終えた

薩摩順吉、四ツ谷晶二 キーポイント線形代数(岩波書店、1992年)を読み終えた。

著者の薩摩順吉氏、四ツ谷晶二氏の業績等はググるとresearchmapなどで見ることができる。

この本はいわゆる教科書ではなくて、物理数学の参考書。
初めて線形代数を独学で学ぶ人がこの本だけで線形代数を理解できるようになるとは思えない。内容が少なすぎる。

問題量も少ない気がする。
しかしそれは宿題がたくさん出ている学生には関係ないことかもしれない。


この本のおすすめの使い方は
(1)大学一年の春休み、あるいはゴールデンウィークあたりに一気に読む。
(2)線形代数の授業についていけないと自覚して途方に暮れたときに、読み始める。
(3)復習として一気に読む。

時間をじっくりかけて読む本では決してない。
込み入った数学的な悩みがこの本で解決されるとも思わない。
分からないところがあっても、一気に読むことを勧める。
そうすることで感覚として掴めることもあると思う。
とにかく読み切ることで達成感も味わえる。

この本には例題を自分で解くことが重要だと書かれている。
しかし、この本の例題は本来本文であるべき部分を無理やりに
例題としているという印象を受ける。
また、後の方で使うという理由で前の方で無理やりに
例題として出題しているという印象も受けた。