2026年9月15日火曜日

秋山「月桂冠は君の頭上に輝く:日本近代科学の祖 東京物理学校初代校長寺尾寿の足跡」を読んだ

秋山仁 編著「月桂冠は君の頭上に輝く:日本近代科学の祖 東京物理学校初代校長寺尾寿の足跡」2025年、東京理科大学維持会
を読んだ。

東京理科大学維持会の会長の酒井陽太氏が数学者で東京理科大学栄誉教授の秋山仁氏から東京理科大学設立者の一人である寺尾寿は数学の業績もあると言ったことを聞き、維持会レターというものに1000字程度のコラムを依頼したところ、秋山氏が9章の原稿を2,3か月後に持ってきたので、書籍にしたとのこと。

本書ができた経緯からか、内容は薄く広く各章に散らばってしまっている。読み通しても、寺尾氏の本業の天文学の研究と教育の成果などはよく分からなかった。本書では寺尾氏の数学教育の側面が強調されているように感じるが、それがかえってバランスを悪くしているのかもしれない。専門家が書く数年以上の時間がかけられ、新規のインタビューや新資料に基づく、研究成果としての天文学史や物理学史や数学史の本と比べると、本書は薄い同人誌といわれても仕方がないと思う。それでも、他に寺尾氏について、まとめた本格的な本がないのであれば、本格的な記事への橋渡し的な役割が本書にはあると思う。

2026年9月10日木曜日

竹内「夜の物理学」を読んだ

竹内薫「夜の物理学」2005年、インデックス・コニュニケーションズ
を読んだ。
サイエンスライターの竹内氏によるエッセイ集。短いSF小説が冒頭についている。
宇宙論や相対論や量子論や有名な物理学者のエピソードなどの寄せ集め。まとまりのない本。

2026年9月5日土曜日

Parker「宇宙のミステリー ダークマター」を読んだ

Barry Parker、(訳)並木雅俊 「宇宙のミステリー ダークマター」丸善、1991年
を読んだ。
著者は物理学者である。原書は「Invisible Matter and the Fate of the Universe」であり、1989年に出版された。宇宙膨張の話から始め、かなり丁寧にダークマターの必要性やその候補について説明されている。400ページ近くあるにも関わらず、内容も詰まっており、ずっしりとしとした密度で書かれている。かなりちゃんとした本であり、面白いであるだけでなく有益な本だと思う。

2026年8月30日日曜日

石黒「ALMA電波望遠鏡 カラー版」を読んだ

石黒正人「ALMA電波望遠鏡 カラー版」筑摩書房、2009年
を読んだ。
ちくまプリマー新書の一冊。プロジェクトで中心的な役割を果たしてきた研究者によるALMA電波望遠鏡と電波天文学の解説書。非常に良い一冊。