ジョン・ファレル (訳)吉田三千世「ビッグバンの父の真実」日経BP 、2006年
を読んだ。
2005年出版のルメートルの伝記「The Day Without Yesterday Lemaitre,Einstein,and the Birth of Modern Cosmology」の訳書である。ルメートルは一般相対論、宇宙論と天文学の分野で先験的な研究を行ってきたが、その研究はほとんど無視され、不当に低く扱われてきた。その扱いの原因の一つは、現代的な視点からすると、ルメートルの一般相対論や宇宙論に関するいくつかの重要な研究が他の研究者よりも数年から数十年先んじて正しい方向に進んでためであろう。しかし、最近の20年では、国際的にその価値の見直しが図られ、ルメートルの地位は毎年少しずつ上がってきた。本書もその役割を担ってきたと言える。良い本だと思う。